2024年度 大学入学共通テスト「物理」 の講評&説明


2024年02月06日更新


数式がテキスト形式のファイルで作られているので見にくくて申し訳ない!


2024年度 大学入学共通テスト「物理」 の講評&説明

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[はじめに]

 今年度は,「大学入学共通テスト」と名称が変わってからの4年目となる。1月1日に,能登半島地震が起きたりと,大学入学共通テスト4年目もまた,落ち着いて取り組ませてくれない状況となった。
 さて,「大学入学共通テスト」で,これまでの「大学入試センター試験」から変化させる新傾向の出題方針として挙げられていることをまとめておくと,次の3点であった。

 1.“知識の理解の質を問う問題”
 2.“思考力,判断力,表現力を発揮して解くことが求められる問題”
 3.“授業において生徒が学習する場面や,社会生活や日常生活の中から課題を発見し解決方法を構想する場面,資料やデータ等をもとに考察する場面など,学習の過程を意識した問題の場面設定”


[全体講評]

 ざっと解いてみて感じたのは,大問である第2問も,第3問も,第4問も,探究活動として実験と結びついた出題であった。これらは,新傾向での出題方針の3.“授業において生徒が学習する場面や,社会生活や日常生活の中から課題を発見し解決方法を構想する場面,資料やデータ等をもとに考察する場面など,学習の過程を意識した問題の場面設定”に即した出題であり,それが徹底されているなということを強く感じたわけである。
 ただ,実験の方法や,考え方(特に第2問はペットボトルロケットを模式的に扱っているはじめて見た問題だったが,その扱い方など)が問題文で丁寧に説明されているため,はじめて見た問題であっても,比較的取り組みやすかった印象をもった。また,第3問と第4問では,実験におけるグラフや数値データが出てくるのであるが,データ数が少なくかつ関係性がすぐ見抜けるものばかりであり,過去の大学入試共通テストに見られたような関係性が非常に見抜きにくいものなどは無かったので,受験生にとっては,焦るようなことがなく取り組めたのではないだろうか。
 また,第1問の問3の3つの異なる層における全反射を考える問題や,第4問の問5の導体紙の抵抗率を表す式を導く問題は,非常に難度が高く感じた。これらは,難関校の2次試験レベルであり,いくらなんでも大学入試共通テストのレベルではないだろうと思えた。
 また,今年度は,大学入学共通テストになって登場するようになった「□.□×10^□」の解答形式は登場していなかった。さらに,共通テストおとくい(?)のセリフによる出題も見られなかった。また,同じようなことを問われている問題に感じられるものが2つもあった。具体的には,第1問の問4と第3問の問1,第4問の問2と問3,の2つである。
一方,出題範囲としては,力学から原子物理学までの全分野からまんべんなく出題されており,その点は大変評価したい。


[各設問に対するコメント&説明]

第1問
 小問集合。問1から順に,力のモーメントのつりあいの問題,単原子分子理想気体の気体分子運動論の結果を利用する問題,全反射の条件を求める問題,一様磁場中の荷電粒子の運動の問題,原子核反応における質量欠損に関する問題と半減期の問題。力学から熱力学,波動,原子物理学まで幅広い分野からの出題であった。とくに,問3の3つの異なる層における全反射を考える問題は,やや難度が高く感じられる出題であった。屈折率との関係から,水とガラスの境界面では全反射が起こらず,ガラスと空気の境界面でのみ全反射が起こるといったことも見抜いて正解を導く必要もあり,受験生の多くが面食らったにちがいない。
問1)力のモーメントのつりあいの式を使って求める標準問題。この三角形の板が二等辺三角形であることに注意して,点Aのまわりで力のモーメントのつりあいの式を立てればすぐに正解が導ける。力のモーメントの定義を確認しておくと,
  力のモーメント[N・m]=力の大きさ[N]×作用線までの距離[m]
であり,反時計回りを正とするのだった。この板が点Aのまわりに回転しないような力 F の最大値 F は,点Aのまわりの力のモーメントのつりあいの式を立てれば導くことができる。Mg×((2/3)×L)+(−F×L)=0 より,F = 2Mg/3 。Dが正解。やや作用点までの距離を導くのが幾何学的にする必要があるのだが,さほど難しくはないだろう。【普通】
問2)熱力学の問題である。問題文をよく読むと,太陽の中心部では原子核の種類によらず単原子分子理想気体とみなせるということを教えてくれている親切設計。気体分子運動論のところで学んだと思うが,単原子分子理想気体の原子1個あたりの運動エネルギーの平均値は,ボルツマン定数を k とすると,1/2・m・<v^2> = 3/2・kT であらわされた。温度 T に比例するということである。単原子分子理想気体の原子1個あたりの運動エネルギーの平均値は温度Tに比例するので,太陽の中心(1500万[K])の原子1個あたりの運動エネルギーの平均値は,温度300[K]の空気中のそれの,15000000/300 = 50000倍 である。[ 2 ]はDが正解。また,太陽の中心部では,原子核の種類によらず単原子分子理想気体とみなせるのであったから,水素の原子核の場合だろうが,ヘリウムの原子核の場合だろうが,原子1個あたりの運動エネルギーの平均値は同じである。[ 3 ]は,Bの1倍が正解。【普通】
問3)全反射になる条件を求める問題。問題集などでみかける基本問題のような気がするかもしれないが,水,ガラス,空気という3つの層の境界面での屈折を考える問題であるため,見た目以上に難しいので要注意だ。ここでは,問題文中にも紹介されている屈折の法則(スネルの法則:n sinθ =n′sinθ′)を使う。図2の角度θがθC を超えたとき,全反射が起こり光が空気中に出てこないとあるが,このとき,光はガラスと空気(←ア)の境界面で全反射していることを見抜く必要がある。というのも,水とガラスの境界面では,屈折率の関係が n′>n であるため全反射しない。これは図2をよく見ると,θ′<θ になっているのでそのことから判断してもよい。それぞれの境界面で屈折の法則の式を立てる。
  水とガラスの境界面  : n sinθ =n′sinθ′ …… @
  ガラスと空気の境界面 : n′sinθ′=1×sinθ′′ …… A
θ=θC のとき,全反射するので,θ′′= 90°となるわけだ。@,Aおよび左の条件より,n sinθC = 1 となるから,sinθC= 1/n(←イ)。以上により,Cが正解。【やや難】
問4)一様磁場中の荷電粒子の運動に関する問題で,磁場の向きを問うた定性的な問題。フレミングの左手の法則でご存じの通り,電場の向きと磁場の向きは直行しているのであった。荷電粒子が xy平面上 で円運動しているときは,xy平面 上で粒子が動いており(それが電流の向きとなる)かつ,円運動の中心にローレンツ力を受けていなければならない(フレミングの左手の法則における受ける力の向きと考えても同じ)。つまり,磁場の方向は z軸(←ウ)に平行とわかる。また,荷電粒子が x軸 に平行に直線運動している(電流の向きがx軸と平行の向き)ときは,力がはたらくなら x軸 に平行にはたらくしかないため,そうなるような磁場の向きを考える。フレミングの左手の法則などから考えても,力が電流と同じ向きにはたらくように磁場の向きを決めることはできない。つまり,荷電粒子に力はたらいていないのである。これは,磁場の方向も x軸(←エ)に平行なときのみである。以上によりFが正解。後半の荷電粒子が x軸 に平行に直線運動している場合の磁場の方向に悩んだ受験生もいたのではないかと予想される。【やや易】
問5)原子物理学の分野から,原子核反応における質量欠損に関する問題として出題された。後半では半減期についても問われている小問としてなかなかに良問であった。問題文に従って,陽子と炭素の原子核反応を核反応式でかくと,次のようになる。
  12 6C + 1 1H → 13 7N
表1からそれぞれの原子核の質量をよみとると,反応前の水素と炭素の合計は,13.000+1.0073=14.0073[u]。反応後の窒素は,13.0019[u]であるので,この反応で質量欠損が14.0073−13.0019=1.0054[u]生じたことがわかる。アインシュタインによる質量とエネルギーの等価性(E=mc^2)により,質量欠損分は核エネルギーとして放出された(←オ)ことがわかる。説明のために頑張って計算したのだが,ここまで正確に計算しなくても正解は導けただろう。次は,窒素13 の半減期を求める問題である。40分間で 1/16 になるとのことなので,半減期の式を立てると,1/16 = (1/2)^(40分/T) となるから,T=10分(←カ)とすぐに求められよう。以上によりFが正解。【普通】

第2問
 ペットボトルロケットに関する探究の過程を題材にした問題である。ペットボトルのノズルから噴出する水を模式的に円筒形として扱うなど,(すくなくとも僕自身も)はじめて見た扱い方をしており,受験生は焦ったに違いなかろう。ただ,丁寧な問題文中での状況説明がされているので,問題文をよく読んで,その考え方に従えば,おのずと正解が導かれるような作りとなっていたので,その点は親切設計といえよう。
問1)短い時間 Δt にノズルから噴出する水の体積 ΔV は,円筒形の体積を求めればよい。短い時間に噴出する水の円筒形の長さは uΔt である。よって求める円筒形の体積は, ΔV=suΔt(←ア)と表せる。次に,この体積をペットボトル内で求めると,同様にペットボトル内の円筒形の面積として,ΔV = S0u0Δt となるから,suΔt = S0u0Δt の関係があるとわかる。これを変形すると,u0 =(s/S0)u (←イ)が得られる。以上によりEが正解。単に,円筒形の面積=底面積(断面積)×高さ として求めるだけの問題に過ぎない。【やや易】
問2)引き続きペットボトルが固定されている場合で探究を進めていく。先にも述べたように,問題文に従って素直に取り組んでいくことが正解への近道である。時刻 t=0 から t=Δt までの間に噴出した水の質量 Δm は,水の密度×体積で求まるので,Δm=ρ0ΔV(←[ 8 ]はAが正解)。同じ時間に圧縮空気がした仕事 W′は,ペットボトル内の水を噴出したわけなので,ペットボトル内の圧縮空気の圧力 p を使って,W′=pΔV(←[ 9 ]は@が正解)と求められる。【やや易】
問3)まずは,[ ウ ]から。直後に“この間に圧縮空気がした仕事 W′に等しい”とあることをヒントにすれば,運動量ではなく (c)運動エネルギー(←ウ) であるとわかる。また,この考察の上で温度変化に触れられていないので内部エネルギーではないこともわかる。運動エネルギーが W′に等しいということなので,1/2・Δmu^2 = W′の関係があるということだ。これを解けば,u =√(2W′/Δm) となり,[ エ 」は (f) が正解とわかる。以上によりHが正解。【普通】
問4)今度は,ペットボトルロケットが飛び出す場合である。分離する現象なので,運動量保存則を使って解く典型的な問題だ。問題文をよく読むと,近似できる物理量があるので要注意。では,分離前と分離後の運動量保存則の式を立てよう。上向きを正とすれば,
  M×0 + Δm×0 = M′×Δv − Δm×u′
問題文にあるように,M′≒M,u′≒Mu とみなせるとのことなので,0 = MΔv−Δmu となる。右辺と左辺を入れ替えた,Cが正解。なんと,今回は符号間違いのBでも部分点が1点ももらえるようだ。……いや,部分点をあげるような問題じゃないと思うぞ??【普通】
問5)力積と運動量の関係を使って解くのがよさそうだ。ペットボトルロケットが上向きの推進力として力積 FΔt を受けるとすると,運動量の変化を使えば,FΔt = M′Δv≒MΔv と表せる。この推進力の大きさFが重力の大きさよりも大きくなる条件は,F = M(Δv/Δt) > Mg である。これを解けば,Δv=gΔt となる。Cが正解。力積と運動量の関係を使うということがひらめくかどうかが分かれ目だったか。【やや難】

第3問
 定在波(定常波)をつくる探究活動を題材にした問題であった。実験の結果がグラフや数値データが出てくるのであるが,データ数が少なくかつ関係性がすぐ見抜けるものばかりだったので,昨年までのようなグラフの読み取りに苦しむようなことはなかったのではないかと思う。U字型磁石で振動させたり,交流電源を用いたりしていて見た目で難しそうに感じられたかもしれないが,そんなことはなかったはずだ。
問1)金属線に交流電流が流れると,弦の中央部分は,z軸(←ア)に平行な力を受ける。これは,弦の方向(x方向)に電流が流れるので,U字型磁石による磁場の方向(y方向)からローレンツ力を受けるからである。……と,説明しながら,あれ? これって,第1問の問4と同じじゃんかよ! と思った。同じようなことを2度も問わないでくれよぉ,大学入試センターさんっ! そして,ローレンツ力を受けて大きく振動する弦の中央部分は腹(←イ)となる。Dが正解。【やや易】
問2)弦に3個の腹を持つ横波の定在波ができたとあるので,3つの腹のある絵を自分でかくなりすれば,波長が 2L/3 であることはすぐに求まる。まったく,この実験装置とは関係ない基本的な問題であった。【易】
問3)図2の実験結果のグラフの傾きに比例する物理量は何かという問題である。
  n=1のとき,波長は2Lなので,v = f1×2L = f1((2/1)L)。
  n=2のとき,波長はLなので,v = f2×L = f2((2/2)L)。
  n=3のとき,波長は なので,v = f3×(2/3L) = f3((2/3)L)。
  ……
  n=nのとき,波長は なので,v = fn((2/n)L)。
これを変形すると,fn =((1/2)・vL)n となるから,図2における比例のグラフの定数定数は,(1/2)・vL である。これは,弦を伝わる波の速さ v に比例する物理量だとわかる。Aが正解。【普通】
問4)次はおもりの質量を変えて,S を5通りに変化させた場合の実験結果の考察である。このように,実験結果から法則性を見つけ出す場合の手順を忠実に紙面上で行っているところが,新傾向の“授業において生徒が学習する場面や,社会生活や日常生活の中から課題を発見し解決方法を構想する場面,資料やデータ等をもとに考察する場面など,学習の過程を意識した問題の場面設定”らしい問題といえる。ただ,問題を解くという観点からいえば,もっとシンプルにグラフを見ればよかった。f3 と比例する物理量をグラフから探すというだけの問題と考えると,図3の4つのグラフで,比例の関係のなっているのは右下の √S との関係だけであると瞬時にわかるのだ。よってAが正解。比例というのは原点を通る右肩あがりの直線のグラフになる関係であるので,A以外は比例のグラフとしては読み取れないのだ。もし,提示されたグラフの中に比例しているものがなかった場合(たとえば2乗に反比例するグラフしかなかったような場合)だと,比例の関係を読み解くのはいくらか慣れが必要となるのだが,この問題ではそれはなかったので親切設計だったと思う。【易】
問5)最後は,おもりの質量を変えずに材質の金属線の直径を変えた場合の固有振動数を調べた結果の表1から,固有振動数と比例するものを見つけるという問題である。たった9つしか測定値がない親切設計なので,縦軸 fn,横軸 f として,グラフをかいてみるのがてっとりばやかろう。n=1 の場合を線でつなぎ,n=3 の場合も線でつなぎ,n=5 の場合も線でつないだ,合計3本のグラフ(n=1 の場合だけでもわかるっちゃぁわかる)は,反比例のグラフになっていることがたちどころわかる。つまり,fn は d に反比例するので,fn は 1/d に比例すると言い換えられる。Cが正解。わざわざグラフをかくまでもなく,数値データの表1において,固有振動数と直径 d の積がほぼ一定になることに気が付けたなら,そこから反比例の関係であると見抜けたかもしれない。【やや易】

第4問
 電位を測定して等電位線を描き,その等電位線についていろいろと探求するという,生徒実験の場面を想定した,“授業において生徒が学習する場面や,…(中略)…,資料やデータ等をもとに考察する場面など,学習の過程を意識した問題の場面設定”の出題であった。この問題で実施している実験は,実際の高等学校等の教育現場では生徒実験として行われているところもあるであろう一般的な実験である。ただ,問5の導体紙の抵抗率を求めるという問題は,僕はこれまでに見たことのない問題であったので,どうやって解くのかしばし考え込んでしまった。おそらく,受験生のみなさんにとっても同様だったと思われる。電位の定義を小さい幅で考えて式を立てなくてはならず,難問に値する問題だったと思う。……はっきりいって,大学入試共通テストレベルよりはるかに難易度が高いのではないか?

問1)真空中の,大きさが同じで符号が逆の二つの点電荷が作る電位の様子を選ぶ問題だ。同様の出題は,大学入試センター試験時代にも見たことがある。正解はA。Bがひっかけなのだが,二つの粒子の真ん中あたりの等電位線の幅が変であることからAに絞れるだろう。【易】
問2)等電位線と電気力線について述べた文から正しいものをすべて選ぶ問題である。マークの選択肢を見ると,すべての組み合わせが正解の候補になっているので,正しく理解できていないと正しいものをすべて選べない。……とはいっても,それぞれ基本的な関係にだけしか触れていないので,たちどころにDの(a)と(c)が正しいというのは選べるだろう。【易】
問3)長方形の一様な導体紙(導電紙)に電流を流して,等電位線を描いた実験結果の考察である。等電位線と電気力線の関係がわかっていれば,すぐに正解へたどりつく。解いていて思ったのは,なんだよ,問2と同じような問題じゃないか! である。ここでこれを聞くなら問2はいらんのじゃないのかね?
  図2において,導体紙の辺の近くで,等電位線は辺に対して垂直になっている。このことから,辺の近くの電場はその辺に平行(←ア)であることがわかる。電流と電場の向きは同じ(←イ)なので,辺の近くの電流はその辺に平行(←ウ)に流れていることがわかる。【易】
問4)直線PQ上の位置と電位の関係を調べた図3の結果を利用する問題である。電場の大きさ E は,E = V/d で求まるので,図3のグラフにおいてはグラフの傾きに相当する。x=0[mm]近辺で数値を読み取って,傾きを求めることにしよう。たとえば,(−30,−0.20)と(+29,+0.20)の2点を使って,E = (+0.20)-(-0.20) / (+29)-(-30) = 0.0067… ≒ 7×10^−3[V/m]。Eが正解。【普通】
問5)最後は,この実験で使用した導体紙の抵抗率を求めるという問題。先にも述べたように,僕はこれまで見たことのない問題であったので,どうやって解くのかしばし考え込んでしまった。しかし,問題文の考え方に素直に従っていけば,なんとか正解への道すじが開けたかもしれない……。問題文にもあるように,導体紙を立体的に考え,x=0 を中心とする小さい幅(以降,d とする)の範囲の一様電場の大きさ E が求められるかがカギになるかと思われる。一様電場の大きさは,E=V/d である。また,小さい幅の領域の電気抵抗値を R として,小さい幅のところの導体だけを抵抗と考えて,電流 I を用いてオームの法則の式を立てると,V=RI である。これらより,電気抵抗値は,R = V/I = Ed/I となる。導体紙の抵抗率をρとすれば,その電気抵抗値は,R = ρ・d/S である。よって,求める導体紙の抵抗率は,ρ = (S/d)・R = (S/d)・(Ed/I) = SE/I とかける。@が正解。導体紙の小さい幅の領域を抵抗とみなして計算したり,その抵抗を流れる電流を使ってオームの法則を適応したり,いわゆる抵抗率を決める式を使ったりと,状態をしっかりと把握してさまざまな知識を総動員しなくては正解へたどり着けない,まさに難問であった。とても大学入学共通テストのレベルとは思えなかったのだが……?【難】


以上。



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